ホス狂・体験談① 〜甘い罠と現実〜

目次

  1. 出会いは偶然?必然?
  2. 「担当」のために働く日々
  3. 周りが見えなくなる怖さ
  4. 現実を知った瞬間
  5. 立ち直るために

出会いは偶然?必然?

私は地方から上京し、風俗で働きながら生活していました。

昼職の給料だけでは到底やっていけず、夜の仕事に手を出したのがきっかけでした。

そんな私がホストクラブに足を踏み入れたのは、仕事終わりに同僚から「ちょっとだけ飲みに行こう」と誘われたから。

最初は怖いもの見たさでしたが、そこにいたホストの一人に心を奪われました。

彼は「お前はすごく頑張ってるね」「無理しなくていいんだよ」と優しく声をかけてくれました。

風俗の世界で生きていく中で、誰かに甘えたい、認めてもらいたいという気持ちが膨らんでいた私は、彼の言葉に救われたような気がしました。

「担当」のために働く日々

それからというもの、私はどんどんホストにハマっていきました。

最初は軽く飲むだけだったのに、気づけば「担当」と呼ばれる彼のために、何十万もの大金を使うようになっていました。

「お前が一番大事だよ」 「俺のNo.1にしてくれる?」

そんな甘い言葉に酔いしれてしまい、気づけば給料のほとんどをホストクラブに費やすようになりました。

生活費すら危うくなり、足りない分は借金をしてまで貢ぐようになっていました。

周りが見えなくなる怖さ

ホストクラブに通ううちに、私の生活はどんどん荒んでいきました。

仕事も手につかず、疲れが顔に出るようになり、指名も減っていきました。

それでも「担当」が喜ぶ顔が見たくて、さらに無理をして働き続けました。

友達が心配してくれても「私には彼しかいない」と聞く耳を持ちませんでした。

実家の親にまで嘘をついてお金を借りるようになり、ついには借金が100万円を超えてしまいました。

現実を知った瞬間

ある日、私の誕生日。彼が「絶対に会おう」と言ってくれていたのに、当日になって連絡が取れなくなりました。

不安になってお店に行くと、彼は別の女性とシャンパンを開けて楽しそうに笑っていました。

「私が一番大事だって言ったのに…?」

その瞬間、私の中で何かが崩れました。

これまでの自分の行動を振り返ると、愕然としました。

彼にとって私はただの「客」でしかなかった。

それに気づいた時、涙が止まりませんでした。

立ち直るために

私はそこから、少しずつホスト通いをやめる決意をしました。

借金を返すために、仕事を見直し、しっかり貯金をすることから始めました。

ホスト狂いから抜け出すのは簡単ではありません。でも、今の私なら言えます。

「ホストに使ったお金が、自分の未来を豊かにしてくれるわけじゃない」

もし、今ホストにハマって抜け出せなくなっている人がいたら、一度立ち止まってほしい。

本当にそれが自分の幸せにつながるのか?

過去の私のようにならないために、冷静に考えてみてほしい。

大切なのは、自分を大事にしてくれる人を見つけること。
そして、何より自分自身を大切にすることです。